ski考察

日本のスキー場は供給過多?(ではない)

日本のスノーリゾートの発展を目指す資本家的な立場の人からは、日本のスキー場は供給過多であり、それが発展の障害になっている旨の発言がされることが多いように思います。 A氏「市町村が管理するスキー場を変えていくことが大事。本来潰れるべきスキー場…

スキーの春夏秋冬

「春スキー」という言葉は一般的に使われるかと思います。春になり、降雪がなくなったあとの残雪を滑るスキーを指します。 「夏スキー」という言葉も一部では使われているかと思います。一般的にはピスラボなどでのサマーゲレンデを指すでしょうが、6月以降…

どうなる、アルコピア

高山市所有で今年3月に閉鎖されたアルコピア舟山スキー場については、近隣のヒュッテ経営者が「市に掛け合いスキー場を買い取り経営を継続させてもらえる形に進めることが出来ました」として、4月に「アルコピアを復活させたい!」とクラウドファンディング…

御嶽スキー場

御嶽スキー場はホームページで来シーズンの営業情報を出していて、営業期間は12/9~4/7予定となっています。昨シーズンは12/10~4/16予定でしたので、終わりが1週間早くなっています。昨シーズンが4/5が最終営業になってしまった影響でしょうか。 平年並みで…

(所感)スノーリゾートの活性化・形成

スノーリゾートの活性化・形成に関する観光庁主催のこれまでの会議の様子を振り返ると、最初の「スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会」では 「スノーリゾート地域の活性化のためには、リピーターの実施回数の増加、スキー人口の底辺拡大の他、新市場開…

国際競争力の高いスノーリゾート形成の促進に向けた検討委員会

「スノーリゾートの投資環境整備に関する検討会」の報告書での提言を受けるように、2020年度から「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」という補助金制度が始まります。地域単位で募集し、投資額の最大半額を補助するものです。これは今も続いてい…

スノーリゾートの投資環境整備に関する検討会

「スノーリゾート地域の活性化推進会議」は2019年3月で終わり、続いて2019年12月からは「スノーリゾートへの投資の課題・ボトルネックを明らかにし、解決方策について検討」するため、「スノーリゾートの投資環境整備に関する検討会」が始まります。 現場サ…

スノーリゾート地域の活性化推進会議

「スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会」の最終報告での提言を受けて、2017年10月から「スノーリゾート地域の活性化推進会議」を開き、アクションプログラムの策定に取り組みます。 アクションプログラムの骨子は「モデル事業の実施」と「スキー場の経…

スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会

国(観光庁)は、2015年1月から継続的に、行政・民間・有識者等によるスノーリゾートをテーマにした会議を開催しています。 2015年というと訪日外国人数の急増期(2014年;+29%/+305万人、2015年;+47%/+633万人)でもありますが、スキー業界的にも、降雪に恵…

リフト券価格の史上最大値上がり

今シーズンはおそらく、日本の歴史上もっともリフト券価格上昇率の高いシーズンだったと思われます。 全国169のスキー場のリフト1日券の価格を調べたところ、平均価格の上昇率は7.2%となりました。(基本的にナイターを含まない日中券で8時間券なども含む。…

欧米リゾートスキー場のリフト券価格

前回、「米国ではリフト1日券2万円?」と書きましたが、2022年11月時点で出ているベイルのハイシーズン窓口価格は、2021年の年平均為替レートで換算して30,200円だそうです。2021年の平均レートは1米ドル110円程度なので、今のレートなら3.6万円でしょうか。…

米国ではリフト1日券2万円?

今シーズンがどうだったかはまだ聞こえてきませんが、米国では昨シーズンのスキー客数が過去最高を更新したとのことです。リベンジ消費強し。 米国のスキー場では設備投資が活発ですが、リフト券の値上がりも激しいです。米国の全般的な物価・賃金上昇の影響…

隣接スキー場の共通リフト券

隣接していて相互に往来できるスキー場があります。共通リフト券があることが多く、五竜とHakuba47 やハチ・ハチ北のように共通券だけというところや、志賀高原やニセコのように共通券がメインというところもありますが少数派で、共通券もあるけれど利用者は…

これからのリフト料金

私の調べでは、リフト1日券の当日通常価格の平均は2001年頃に一旦ピークを付け、そこから値下がりするも2005年頃には下げ止まり、底這いからジワジワ上昇に転じるも税抜価格が2001年を超えるのは2015年頃です。 ここ数年は訪日客需要と設備更新のための資金…

索道輸送人数からスキー人口を推計する

「スキー(・スノボ)人口」というと、レジャー白書の数値を引用されていることがほとんどである。「ピーク時は1800万人以上もいたのが今では3分の1以下」といった記述をよく見かける。 レジャー白書は1977年の発行から毎年継続的に調査を続けており、「ある…

滑走標高差

趣味に深くハマると、関連する数字をカウントするようになる人も少なくないと思う。自分のその趣味との関りを数値化することで、その変化の様子を確認したり、他者との比較が可能になる。 スキーでいえば、シーズンに何日滑ったとか、これまでに何か所のスキ…

スキー場休廃止数の推移と近年まとめ

「日本におけるスキー場の閉鎖・休業にみられる地域的傾向」(2014年:呉羽正昭)によると、日本で最初に閉鎖されたスキー場は1962年の石筵スキー場(福島県)、2012年までに開設されたスキー場総数は763か所で、そのうち閉鎖は241か所、休業は43か所、閉鎖…

Mt.乗鞍売却検討報道に思う

「乗鞍スノーリゾート売却検討」という記事が出て、運営会社が「今後の方針について」をホームページに掲載している。 「地元のりくら観光協会や松本市、長野県、環境省の方々と協力しながら、最後までお客様をお迎えする体制をとっていきたいと思っておりま…

1日何回リフトに乗るか

札幌国際スキー場のデータを基に算出した、スキー客1人当たりの索道乗車回数は、3年平均で7.3241回/人になるという数字を先日紹介した。 しかしこの1人1日リフト7.3回というのは少なすぎないか?ということで、特殊索道輸送人員数(通年;12月~3月の普通・特…

スキー場客数ランキング(だいたい)

19/20シーズンは異常雪不足、20/21シーズンはコロナ禍で、スキー場毎の客数変化に大きな差が出て、ランキングも大きく変動していそうだが、この2年を除いた過去10年ほどのおよその数字から、だいたいのランキングを作ってみた。 1位 志賀高原 90万人前後 2位…

データいろいろ

人気スキーブログ「スキー凸凹研究所」に、「スキー場 カテゴリー別 ランキング まとめ」という記事がある。 これに「スキー場数が多い市町村」というカテゴリがあり、11か所の新潟県湯沢町に次いで、10か所で新潟県南魚沼市と岐阜県郡上市が並んでいた。 湯…

メグラーさんは絶滅危惧?

世の中に、職業としてではなく趣味として、スキーに対して異常な情熱を注いでいる人が少なからず存在することは、SNSの普及によって広く明らかになっている。私はスキーブログの、それもごく一部を知るに過ぎないが、圧倒されるばかりだ。 全体を網羅すれば…

営業長期間化

ラニーニャによる低温への期待で始まった2020/21シーズンだったが、1月中旬まで平年並みだっただけで(ここ数年のなかではそれでもずいぶん良かった方だが)、1月下旬以降は昨年をも上回るような高温が4月初旬まで続いた。 12月中にまとまった降雪があったこ…

スノーボードは雪の上を滑り、スキーは雪の中を進む

ここ何年か、パウダー、特に軽くて底付きしない深雪を滑る機会なんてほとんどなかったのだが、今年は何回かチャンスがあった。面ツルに飛び込むようなタイミングではなかったが、それでも膝まで埋まってもそのまま進んでいくような雪を滑るのは楽しいものだ…

続・どうなる?SAJ ~皆川氏発言検証

東洋経済オンラインが、”スクープ!「スキー連盟クーデター騒ぎ」の真相 選任否決された皆川賢太郎・競技本部長が独白”というインタビュー記事を掲載した。 いくらかは皆川氏が自身のFacebookに書いていたし、否認を投じた側への取材は行われたのか不明で(「~…

どうなる?SAJ

SAJは北野貴裕会長と皆川賢太郎専務理事(競技本部長)の理事再任を否決したとのこと。 任期(2年)満了に伴う改選で過半数の信任を得られなかったのだから、通常の手続きによる民主的な結果であるのだが、「会長派=改革派」vs「反会長派=保守派」の勢力争い…

志賀高原と苗場が繋がっていたかもしれないという話

Skier_S氏のブログ「徒然スキーヤー日記」に、かつて、志賀高原(岩菅山)と苗場(三国スキー場)間の18kmをゴンドラで繋ぐ計画があった、という記事があった。現在、日本最長のゴンドラは、苗場とかぐらを結ぶ「ドラゴンドラ」で約5.5kmだから、その3倍以上…

チャオ御岳の思い出

チャオ御岳は、特別好きなわけではないが、嫌いでもなかった。どちらかという、まあ案外と好きな方だった。 2000/01シーズンに初めて行ってから毎年のように滑っていたが、おそらく少なくない人がそうであるように、1月上旬が2回あるだけであとは春分以降し…

また、チャオについて考えた

チャオ御岳のホームページが1年半ぶりに更新された。 といっても、”休業中”というだけで、中身は何もない。 でもまあ、運営会社の飛騨森林都市企画㈱(の過半株主の優福屋)の中で何か動きがあったということだろう。飛騨森林都市企画㈱の第2位株主である高…

改めてチャオのクラファンについて考える

いいづなリゾート、秋田八幡平、木曽福島のクラウドファンディングをみて、改めて、チャオ復活プロジェクトの怪しさが際立つ。 発起人の正体がよくわからないし(チャオの運営に関わっていたというが、信じるに足る情報がない)、集めたお金の使い方やスケジ…