車山高原SKYPARKスキー場

 「車山高原SKYPARKスキー場」が、㈱スマイルリゾートに売却された。

 これまでの運営会社は「信州綜合開発観光」で、ニチコンというコンデンサーの会社の子会社。㈱スマイルリゾートは、ホテル・リゾート運営の㈱ホスピタリティオペレーションズの子会社で、新潟で「舞子スノーリゾート」「湯沢中里スノーリゾート」「ムイカスノーリゾート」「ニノックススノーパーク」「キューピットバレイ」の5つのスキー場を運営している。

 ニチコン石油ショックのあとくらいに買ったようだが、多角化というよりは創業社長の道楽だったのかもしれない。信州綜合開発観光はホテルの不振などから赤字が続いており、ニチコンから売却の打診があり、スキー場やホテルのほか別荘事業も引き継ぐとのこと。

 たとえ赤字ではなかったとしても、ニチコンの現経営陣からしたら、本業とまるで関係のない関連会社など買い手さえいればさっさと売却したかったのではないかとも思うが、創業者案件ということでアンタッチャブルだったのか。それが最近の雪不足でいよいよ行き詰って、購入に手を挙げるところも出てきて、めでたく売却成立ということかもしれない。

 スマイルリゾートでは、グループのどこかのシーズン券を保有していれば、グループ内の他のスキー場を大幅割引で滑れるサービスを従来から行っているようで、そうしたグループ間の連携で首都圏などの顧客を呼び込む算段のよう。

 スキー場の売店とレンタル店を全面リニューアルし、売店ではウエアなどを拡充、レンタルは顧客がメーカーを選べるようにするなど、手ぶらで訪れた客も楽しめるようにする、子どもを一日預けられるスキースクールを開く、上級者用の練習エリアを設ける、教育旅行の受け入れを強化してホテル事業をてこ入れする、など再建案目白押し。

 とはいえ、大きな設備投資をするわけではなく、ヤル気次第でこれまでだって出来たような内容。スキー場運営を本業とする会社に売却されたのは、車山としてもよかったのかもしれない。