どうしたチャオ御岳?!

 昨シーズン、一旦は休止を発表しながら、結局は1/9~3/16は休日のみという形で営業したチャオ御岳。マックアースが手を引きたがっていたわけだが、今年5月に、旅館プロデュースなどを手掛ける企業への株式売却が成立した。

 夏営業も、客入りがどうだったのかは分からないが、いろいろと頑張っていたようだった。冬も例年通り、12/1オープン予定としていた。

 11/21、早々に「雪不足のためオープン延期」と発表された。見切りがちょっと早いが、まあ分からなくはない。

 ところが12/10、冬季営業の延期(中止)が発表された。理由は「7月から10月に発生した集中豪雨や大型台風災害でスキー場施設に損傷が生じ、復旧工事に時間と費用を要して」いるから。それ、今、分かったこと?

 春営業は行う予定とのことで、好意的にとらえれば、11/21発表のオープン延期は、実は復旧に手間取っていたからで、あまりにも復旧完了のメドが立たないことから、チャオのかき入れ時である春営業はできるよう、冬は全休にして復旧に集中するのだな、と考えることもできなくはない。

 しかし、夏営業を行う中で、7月豪雨で建物に損傷が出ているような話はなかったと思うし、それが10月の台風で拡大したのだとしても、建物の修繕なら、メドが立たないほど遅れることは考えにくい。

 それとも「施設の復旧」「施設の損傷」の「施設」は、建物ではなくゲレンデのことなのだろうか?ゲレンデが崩壊して、それでも12/1オープン予定を打ち出して、結局間に合わないから休止?それはそれで見通しが甘すぎるのではないか。というか、木が倒れるくらいはあっても、土砂崩れがおきる地形ではないだろう。

 となると、冒頭に「運営体制の再構築および施設の復旧が完了するまで…冬期のスキー場営業を延期」とあるが、「施設の復旧」よりも「運営体制の再構築」の方が、延期理由のメインか。

 大体、「延期の理由」の「昨シーズン…冬期営業を平日休業したことによりお客様の入込数が大幅に減少し、さらに収益の悪化が進む中、」という書き出しが言い訳臭い。

 平日休業にしたら入込数が減るのは当たり前。それでも、冬期は平日休業にした方が赤字を少なくできるという見込みで平日休業にしたのではないのか。それとも平日休業にしたことで、休日の入込まで減ったのだろうか。

 収益の悪化もそれこそ分かっていたこと。マックアースから株を買った会社は、本当に株を買っただけで、それ以上の資金は用意していなかったのだろうか。

 復旧工事に費用を要してとわざわざ書くのも同様で、本当に復旧費用が重荷になっての営業延期ならまだしも、実は復旧はそれほど問題じゃないが、それを口実にして、冬営業は儲からないからやめることにしただけなのではないか、と勘ぐってしまう。

 メーテレの報道によると、「収益悪化に加え、7月の豪雨災害の復旧費用などがかさみ、ゲレンデの整備やアルバイトの募集ができず」とある。アルバイトを募集しても集まらなかったのではなく、募集そのものができなかった?(確かにホームページでの募集はしてなかったように思うが)

 ゲレンデの整備もアルバイト募集もできないほどに運転資金が不足していたということなのか。それなのにオープンしようとしていたのか。

 「運営体制の再構築」とはどういうことか。マックアースから株式を買った会社(過半数を持つ筆頭株主)の運営があまりにいい加減で見通しが甘いのか。それで他の株主(地元自治体)と揉めているのだろうか。

 スキー場運営は初めてなのだったら、普通は買収しても金だけ出してそれまでの運営者に任せそうなものだが、全員クビにして総入れ替えでもしたのだろうか。なのに資金は用意せず、建物の修繕だけでショートしてゲレンデ整備もできないのだろうか。

 資金不足が原因なら、春になっても営業できるかはあやしい。旅館プロデュースの本業が儲かっていて、そちらから毎月キャッシュが生み出されるのなら別だが。

 経営体制の混乱が原因なら、これもすぐに立て直せるのかあやしいが、スキー場のやることなんて大体決まってそうなもんで、だとしたら、元居たスタッフに金さえ用意すれば、去年と同じ営業だけならすぐできそうに思うが、どうだろう。

 そもそもマックアースが休止にしようとしていたわけで、大して資金もないのに軽い考えで株を買っただけなのだったら、このまま再開することなく無期限休止となってもおかしくない。

 そんな大したことではなくて、しれっと春営業が始まればよいのだけど。