緊急事態解除(GoToトラベル再開)はいつになるか?

 緊急事態宣言や飲食店の営業時間短縮がどれだけ効くかはわからないが、対策から効果(感染者数減)に2週間のタイムラグがあるので、効果があるとしても数字に表れるのは今週末から。

 ただ、年明けて緊急事態宣言検討のニュースが流れたことで社会の空気が締まり始めたところもあるので、そろそろ本格的に減りだしてもおかしくはなく、実際、新規感染者数は、1/7~9の3日間のピークのあとは7日間平均は今のところは緩やかな減少に転じている。クリスマスが感染のピークだったということか。

 しかし、東京都でいうとステージ4を脱するには新規感染者が今の1/3にならなければいけないし、入院者数や療養者(感染者)数はさらに1~2週間遅れて数字に表れる。

 緊急事態宣言期間中のあと3週間で新規感染者数が1/3になるには、ここからは前週同日比で3割ずつ減らなければならない。宣言解除を決定するには期限1週間前くらいにはステージ4脱却がみえていないといけないだろうから、1週間あたり4割減が必要か。

 増える時もあっという間だったように減る時もガタンと減るものかもしれないが、前回宣言時ほどには人の動きが減っていないことからも(動きは減らなくても感染防止対策がされていれば感染が拡大することはないのだが)、ここからの3週間で新規感染者数が1/3になって、入院者も療養者も大幅に減るとは考えにくい。(もしそうなったら、夜間の酒提供・飲食の制限がものすごく効く(感染源になっている)ということになる)

 1都3県以外の7府県は7~10日遅れでの時短要請であり、効果が出るのもそれだけ遅れる。全都道府県で新規感染者数・療養者数・病床使用率のすべてがステージ4を脱さないと緊急事態宣言の解除とはならないから、1か月延長は残念ながら確実だろう。

 年末からGoTo停止で2月いっぱい緊急事態宣言とは、スキー業界にはまさに最悪に近いケースだ。

 2/7での解除はなくても、その時点ではっきりと減少を続けていれば、3/7での解除は十分にある。というか、そうでなければ行動自粛では季節要因を抑えきれないということになる(欧米ではロックダウンしても減っていってない)。

 GoToトラベルはもともと1/31までの政策だったわけで、緊急事態宣言が解除されたからといってどうなるかは不明だが、首相肝いりだから何らかの形で再開はするだろう。

 3/7にめでたく解除されてGoToトラベルが再開すれば、春スキーは何とか恩恵にあずかれる。例年、3月に入った途端にスキー客は大きく減るので、スキー宿泊業の恩恵は小さいだろうが、春も滑るスキー客には決して小さくない。

 年末から2月中までが稼ぎ時のスキー業界には「予想された最悪の結果」となりそうだが、観光業全体でみれば冬は閑散期であり、3月下旬からGWにかけてが「春の観光シーズン」だから、そこに間に合えば業界全体としては悪くないのだろう。

 個人的にも、春からGWのスキーで恩恵にあずかれることを期待したい。