ニセコ、宿代以外の上がりっぷり

 昨シーズンから来シーズンでの宿代の値上がりが著しいニセコですが、5年前や10年前と比べると宿代以外も値上がりが著しいです。

 ニセコ人気とは直接関係のない飛行機代はまだマシですが、セントレア~新千歳の飛行機代(スカイマーク)は、ここ数年は大きくは変わっていないとはいえ10年さかのぼると往復で9600円と1万円を切っていました(スキー板の手荷物代に別途片道1000円)。

 2017年には13620円になって、2021年はピーチ便が往復1万円そこそこ(荷物代別)であったりもしましたが、緊急事態宣言が出て休止になるなど大混乱でした。

 コロナ禍の影響が残る2022年、2023年は1.2万円弱であったものの、2024年は燃料高の影響もあってか1.7万円に上がり、2025年は少し下がって1.6万円といったところになっています。

 上がってはいますが、そもそもの往復1万円がそれ以前の感覚からは安すぎることもあって、個人的には「1.6万ならまあ」と受け止められています。

 スキーバスは、インフレになる前にツアーバス規制の関係で大きく上がっています。

 リゾートライナーは10年前は片道2070円だったのが、14/15シーズンに3450円と1.7倍に上がり、その後も上がり続けて昨シーズンはとうとう5000円でした。

 それに比べると北海道中央バスは、往復3850円だったのが昨シーズンでも5200円と頑張っています。便数が少なくアンヌプリ先着(アンヌプリスキー場は北海道中バスグループの運営のため)でヒラフ着が遅くはありますが、今やリゾートライナーのほぼ半額です。

 また、昨シーズンはまだ、バス往復に+5600円で全山1日券が付くバスパックがありました。(昔は+1050円で全山8h券がついたものです)

 レンタカー代は、2017年が免責保証付きで10800円、2022年が1万円、免責無しなら8000円だったのが、2023年は免責無し1.4万へと1.75倍に値上がりし(免責付きは1.64万:半導体不足の影響で新車生産が滞って中古車価格が高騰したせい?)、2024年は免責無しは1.2万に下がった(それでも2022年の1.5倍)ものの、保険代が上がって免責付きは1.6万と横ばいで、そして2025年は免責無し1.6万、免責付き2万円と、免責有無に関わらず過去最高レベルになっています。

 外国人観光客のそれも個人客の増加でレンタカー需要が増えているとは聞きますが、格安レンタカーは中古車を使うので、メーカーの不正などもあって新車供給の戻りが十分でない中、中古車供給も潤沢でない、あるいは、車両を増やして値下げする薄利多売よりも、価格をキープして回転率を維持することで利益率を高めるようにしているのかもしれません。

 リフト代も、ルスツの上げ方があまりにも強烈でかすみがちですが、ニセコもグイグイと上げています。

 2013/14シーズンには全山8hが5300円(1日券は6000円)、ヒラフ8h4500円(1日券4900円)だったなんて今は昔。全山8h券は16/17シーズンに6300円(1日券7400円)になって17/18シーズンを最後に廃止、ヒラフ8h券も21/22シーズンに6100円(1日券6600円)になって22/23シーズンを最後に廃止となっています。割安な時間券の廃止も立派な値上げです。

 ニセコ全山8h券に食事利用券がついたパック券も、全山8h券の窓口販売があった17/18シーズンは5900円と食事券が付いているのに窓口で買うより安いという謎の値付けだったのですが、全山8h券の窓口販売廃止の18/19シーズンは6500円、19/20シーズンは7500円と大幅値上げの末、22/23シーズンを最後になくなりました。

 全山1日券は、13/14シーズンに6000円になったあと、6400,6900,7400と上げて2位以下を圧倒的に引き離す断トツ1位となり、19/20シーズンには8000円、21/22シーズンの8100円までトップでした。22/23シーズンは8500円に上げるも前年の6500円から8800円に上げたルスツにトップの座を奪われ、その後もルスツに引き離されるものの9500,10500とグイグイ上げています。

 3泊4日で行く場合の全山4日券も、10年前はJALANAのツアーなら1万円ちょっとのオプションでつけられたものですが、今ではツアーオプションでも31200円掛かります。

 窓口で買うと40500円、オンライン購入でも38500円なのでそれらよりは安いですが、ルスツが1日券窓口14500円・オンライン11200円に対してホテル宿泊者には3泊滞在中の4日券が10800円で付くのに比べると、スキー場とホテルの経営が同じルスツと同列には比べられないにしても、もうちょっと優遇できないものかと思います。

 全山1日券やヒラフ1日券の窓口価格も10年前の2倍近いですが、割引措置の縮小で実質は2.5倍や3倍以上になっている感じです。