近年、特にマックアース撤退の後釜は、スキー場運営初参入の異業種が多い。
チャオを引き継いだ優福屋は瞬く間にポシャって続ける気があるのか不明、複数をまとめ買いしたブルーキャピタルは手堅く維持しようとしつつもエコーバレーについては数年間の休止を示唆、おんたけの指定管理者となったアンカーはあれこれと試行錯誤を経た結果、縮小均衡しつつある。
猪苗代スキー場も、昨年マックアースが手を引いて、今年から金融系会社の子会社による運営となったが、繰り出したのが「入会金・年会費無料で、リフト料金が休日半額・平日は無料」という、採算が合うはずもなさそうな、おんたけの「ワンデーパスポート」(5000円でリフト乗り放題・食事食べ放題・風呂入り放題)を超える奇策。
当初は、昨年まで無料だった駐車場に2000円取るという、実質的な入場料金制を考えていたようだが、それでも採算が合うとは思えないし、結局オープンから2週間で撤回して無料になった。
入場料金制は、西日本の人工雪メインのスキー場ではしているところもあるし、遊園地などはもともと「入場料金+乗り物代」であるし、飲食・入浴までセットにしたおんたけの「ワンデーパスポート」の逆をいくやり方として、それはそれでアリだろう。
どうせなら駐車場からのルートを柵で囲って「入場料:1人1000円」としてもいいだろうし、それを場内で利用できる商品券として使えるようにしてもいいかもしれない。
だが、無料会員登録でリフト1日券が平日無料・休日半額というのは、どういう成算があっての施策なのかまったく不明。近隣のスキーヤーにはありがたいことだけども。
おんたけのワンデーパスポート同様、今年1年限りになるのは間違いないだろう。来季は何もなかったように元の料金体系になるのだろうか。