2018-01-01から1年間の記事一覧

ようやくオープンも滑走エリア狭し

これまでのオープン状況をみると、10/19のイエティ、10/26の狭山、11/3の軽井沢プリンス、11/9のウイングヒルズ白鳥というICS(人口造雪)ゲレンデの早期オープン常連はともかく、それ以降、ICSをもたないスキー場で予定通りオープンできたところは少ない。 …

スキー客数、下げ止まらず?

バブル期のブーム(90~95年度)が去って以降、客数(特殊索道(リフト)輸送人員数)は、暖冬雪不足の翌年のリバウンド(98年度、07年度)以外は前年比で減り続け、そのリバウンドも2年前を超えることはなく、11年度(11/12シーズン)は前年の震災の影響か…

3月のスキー人気低下

今般、大手資本傘下のスキー場は人工降雪機を増強してシーズンインの早期安定化を目指し、頑張って雪運び・雪寄せしてシーズン延命を図るようになっている。 それに対して、ローカルゲレンデは最初から3月1週目週末までを営業予定期間にするようになってきて…

どうしたチャオ御岳?!

昨シーズン、一旦は休止を発表しながら、結局は1/9~3/16は休日のみという形で営業したチャオ御岳。マックアースが手を引きたがっていたわけだが、今年5月に、旅館プロデュースなどを手掛ける企業への株式売却が成立した。 夏営業も、客入りがどうだったのか…

気候変動

酷暑や暖冬になると「地球温暖化」が引き合いに出されることが多い。平均気温が上昇しているのは確かで、二酸化炭素濃度が急上昇しているのも確か。相関関係はみられるが、因果関係があるのかの科学的断定は難しい。が、人為的な温暖化ガス排出が気温上昇の…

暖冬?

3年前、少なくとも甲信越・東海のスキー場にとっては、記録的にひどい暖冬だった。 通常はクリスマス寒波か、遅くとも正月寒波で全面オープンになるところが、1月下旬までそういう寒波が来なかった。おまけに3月以降がまだ高温で、標高の低いローカルゲレン…

2020年に野沢の長坂ゴンドラ架け替え

山上駅から山麓駅まで滑走コースがある索道で最長は栂池のゴンドラ・イブで、2番目が野沢温泉の長坂ゴンドラ。最大標高差は竜王ロープウエィで、2番目が長坂ゴンドラ(循環式では長坂ゴンドラが最長)。その長坂ゴンドラ、2020年に架け替えを予定されている…

安比のザイラーゴンドラ休止

安比のザイラーゴンドラとザイラー第1リフトが今シーズンは休止とのこと。 安比のザイラーゴンドラといえば、スキー滑走用(山上駅から山麓駅まで滑走できるコースがある)の索道としては、栂池のゴンドラ・イブ、野沢温泉の長坂ゴンドラに次ぐ長さ、という…

車山高原SKYPARKスキー場

「車山高原SKYPARKスキー場」が、㈱スマイルリゾートに売却された。 これまでの運営会社は「信州綜合開発観光」で、ニチコンというコンデンサーの会社の子会社。㈱スマイルリゾートは、ホテル・リゾート運営の㈱ホスピタリティオペレーションズの子会社で、…

いいづなリゾートスキー場

「いいづなリゾートスキー場」は売却先が決まらなければ廃止の可能性もあったが、無事に売却先が決まった。 ここは飯綱町有で、長野市街地から約20分の立地にあるが、スキー人口の減少を受けて来場者が減り続け、2012/13シーズンから赤字に転落していたとい…

参加人口がそんなに重要か?

皆川賢太郎氏がスキー産業の課題として「スキー人口の正確な把握ができていない」ことを挙げていることを以前に書いたが、ゴルフについても同様の意見がされていた。 「1年でゴルフ人口3割減? レジャー白書の真偽を問う」というタイトルで、レジャー白書の…

マックアース -6

(前回から続く) スキー場へのアクセスが世界屈指というのは、諸外国では大都市圏から半日~丸1日かかるところが、日本では2~3hあれば行けるということだろうが、諸外国では1~2週間の休暇を取るのが一般的だが、日本では日帰りか1泊がほとんどということ…

マックアース -5

(前回から続く) 「ウインタースポーツの参加率」が35%というのは、いかにスイスとはいえ高すぎなのではないか。スキー場へのアクセスのしやすさは日本もスイスも世界屈指なのだとしても、高温多湿の気候だったり都市への人口集中だったりと、ウインタース…

マックアース -4

(前回から続く) マックアースは、兵庫県のスキー場の食堂を出発点に、宿を学校団体向けに特化することで成功した会社。資金力があるわけではないので大規模な設備投資はできないし、したことがない。できるのはオペレーションの改善、それも成功体験といえ…

マックアース -3

(前回から続く) 雪不足が2年続いたことによるスキーからの客離れについては、マックアースの一ノ本社長もブログで、「昨年までの2年の暖冬によるマーケットのシュリンク。滞在時間の短縮傾向で再生ハードルは毎年たかくなっています。3年前ならいけると思…

マックアース -2

マックアースが撤退した13のスキー場の後の2つは、指定管理を3年だけ受託した北海道の今金町ピリカと、指定管理受託を契約途中の2年で解除した徳島の井川腕山。 井川腕山は、愛媛で石鎚スキー場を運営している石鎚登山ロープウェイが指定管理を引き継いで営…

マックアース -1

昨シーズンから今シーズンにかけて、運営管理者の変わったスキー場が多い。15/16、16/17と2シーズン続いた雪不足で耐え切れなくなったところが続出しているのか。 マックアースがまとめて手放したことが大きいのだが、マックアース以外も含めて、買い手なり…

スキー未来会議 #3 -4

(前回から続く) 第2部では、3名のパネリストがスポーツにおけるITの活用事例を紹介している。 楽天の杉浦氏は、野球場の売店などをキャッシュレス化することにより、現金でのやりとりが減り効率的になっていると、スポーツを興行化するうえでのキャッシュ…

スキー未来会議 #3 -3

(前回から続く) リフト券のチケットレス化については、個人的には、skilineのように、いつ・どのリフトに乗ったかのログを提供してもらえると嬉しいし、システム的にはすぐできるはず(というか事業者側はそれが導入目的のはず)なのだが、志賀高原がskili…

スキー未来会議 #3 -1

第3回は2017年11月に「スキー産業活性化ビジョン」「ICT、IoTによるスキー産業革命」のテーマで開催された。 「スキー産業活性化ビジョン」は皆川氏がスキー産業の現状を語り、「ICT、IoTによるスキー産業革命」ではITジャーナリストの井上晃氏、楽天株式会…

スキー未来会議 #2 -5

(前回から続く) スキー客が勝手に見つけ出した(埋もれていた)価値としては、バックカントリー(サイドカントリー)スキーがあるかもしれない。 パウダースノーやシャンパンスノーといった呼び名で雪室の良さをアピールすることはバブル期からあったが、…

スキー未来会議 #2 -4

(前回から続く) それとも、「過去にしがみついたプロダクトアウト前提のマーケティング」の要点は「プロダクトアウト」よりも「過去にしがみついた」にあるのだろうか。だとしても、これは何を指しているのだろう。昔から変わり映えしないもの。例えばゲレ…

スキー未来会議 #2 -3

(前回から続く) ゼビオの諸橋氏は、バブル期以降のスキー産業市場の落ち込みについて、「かつてのスキーブームの時は、スキーを楽しむには非常にストレスになる事が多いにも関わらず「また来たい!」と思わせる価値提供ができていた時代だった。しかし、時…

スキー未来会議 #2 -2

(前回から続く) 続く『スキー産業のリアルな今と未来~小売りから見えるウインター産業の実態』では、スポーツ庁民間スポーツ担当の由良氏、ゼビオホールディングス代表取締役の諸橋氏、クロススポーツマーケティング(ゼビオグループ)代表取締役社長の中…

スキー未来会議 #2 -1

第2回のスキー未来会議は、2017年5月19日に、『インバウンド』と『小売りから見えるウインター産業の実態』というテーマで開催された。 『インバウンド』では「スキーリゾート、最新状況分析」として、第1回に続いて観光庁の蔵持氏と、日中スノー産業交流協…

スキー未来会議 #1 -5

(前回から続く) 「スキー場の数は適正か否か」というテーマ設定がかなり乱暴な感じがするが、バブル期比較での市場縮小を嘆くばかりの業界に一石を投じるためのものなのだろう。 縮小しはじめてかれこれ20年以上。市場経済原理が機能していれば、淘汰が終…

スキー未来会議 #1 -4

(前回から続く) 「スノーリゾート地域の活性化推進会議」の第4回会議(2018年6月1日)で観光庁が参考資料として提示した「海外スキー市場に関するデータ整理」では、リフトが5基以上あるスキー場が中国に84箇所となっているが、これもあやしい。同会議での…

スキー未来会議 #1 -3

(前回から続く) スキー場数の統計資料になりうるものとして、文部科学省が5~7年ごとに行っている「体育・スポーツ施設現況調査」というものがあるが、教育委員会へのアンケート調査ということからか、1980年調査で全国に769箇所、1985年調査では1669箇所、…

スキー未来会議 #1 -2

(前回から続く) 第1部では、雪マジを立ち上げた加藤氏が今後のインバウンドについて、 「オーストラリアの方がスキーをしに来ているというイメージが強いですが、全体の1.9パーセントほどです。実際は、中国や韓国、タイといった東・東南アジアの人たちが…

スキー未来会議 #1 -1

皆川賢太郎氏が2016年10月に第1回を開催し、2017年11月の第3回まで開催されている「スキー未来会議」(第3回終了時に「第4回は来年5月に開催予定」とされていたのが、その後なんの告知もなく開かれなかったのが気になる)。 皆川氏によるとその目的は、 ・20…