結局、暖冬

 エルニーニョのせいだったのか、「正のインド洋ダイポールモード現象」のせいだったのか、この冬(2023年12月から2024年2月)は平年比+1.40℃(東日本・日本海側の12~2月の気温)で観測史上2番目の暖冬でした。

 1番は4年前(2019/20)で、この時のは平年比+2.07℃と断トツです。

 降雪量の少なさも、2月に関しては平年の6%(東日本・日本海側;以下平年比はすべて同じ)しかなく、これは観測史上最少です。

 でもその割には、東日本に関してはスキーシーズンは平年並みになりそうなのは、12月の降雪量が平年比194%と多く(2019年12月は平年比4%)、とりあえずオープンはできたこと、そして2月中旬に一度はどうなるかと思うくらいに積雪が少なくなったものの、3月は7年ぶりに平年を下回る気温と平年比78%と「平年並み」の範疇の降雪量だったから。

 6年も続けて3月がやたら高温(平年比+1.2~+3.2℃)で雪がほとんど降らなかった(平年比0~14%)おかげで忘れかけていましたが、3月って平年並みだと結構冷えるし雪降るんだってことを再確認できました。(アメダスの観測地点平均だと平年比78%の降雪量ですが、白馬・野沢温泉・菅平・湯沢といったスキー場付近の観測地点は平年以上でした)

 4月になってまた気温が高くなり、中旬を超えて下旬にかけても高温が続くような予報となっているので、GWにどれだけ滑れるかは予断を許しませんが、12月と3月が平年並みに冷えて降れば、1月と2月は相当な暖冬でもまずまず何とかなることを体現したシーズンだったと言うことになりそうです。

 エルニーニョは3月で終わり、夏にかけてラニーニャとなる確率が高くなっていくと予測されています。ラニーニャの冬は厳冬多雪傾向で、近年でラニーニャの冬だった2021/22も2020/21も2017/18もいずれも平年以上の降雪量でした。

 このまま来冬に向けてラニーニャになってもらって(あるいはラニーニャにならなくても)、来シーズンは11月から5月までずっと平年並みであってくれれば、近年では最も恵まれた部類のスキーシーズンとなりそうで、今からもうそうなることを願うばかりです。