この冬は昨シーズンに続いてラニーニャ現象が続く可能性が高いという予測もあり、今シーズンは低温多雪が期待されましたが、結果的には高温少雪のシーズンとなってしまいました。
9月発表の寒候期(12~2月)予報では、日本海側の降雪量は北海道・東北で多い確率が40%、北陸・近畿・山陰では平年並みの確率も40%で降雪量が少ない確率は20%でした。気温も同様で低温となる確率が40%、西日本では高温になる確率は20%でした。
エルニーニョ監視速報によると、9月発表時点では1月(11~3月)はラニーニャの確率が60%、10月発表ではラニーニャ確率が1月80%・2月60%、11月発表でも1月80%・2月50%だったのが、12月発表では1月50%・2月20%になり、結果的に3月発表では1月は10%・2月は0%ということになっています。ラニーニャ傾向は12月で終わっていたようです。
実際、11月下旬に異常な高温になったのと雪の降り始めが遅かったことでシーズン始めは散々でしたが、12月の気温はほぼ平年並みかやや低く、降雪量も全般に少なめなものの白馬村のように平年を上回るところもありました。
1月も月間で見れば気温も降雪量も平年並みの範疇のところが多かったのですが、月初と月末にまとめて降るような降り方で、岩岳のように全面滑走可になるのが1/28と遅かったスキー場もありました。
2月は降雪量は少なめのところが多いものの気温は平年並みの範疇のところが多く、そこまではまだよかったのですが、3月に入った途端に異常な高温となり、3月は月間で平年よりも4℃以上高いという観測史上最も高温といった状況で、当然降雪量も少なく、営業の早期終了を余儀なくされるスキー場もありました。雪に恵まれた昨年も3月の気温は平年より高く、これで3月の気温が平年より高いのは6年連続となります。
高温傾向は4月も続いており、11月営業のスキー場が記録的に少なかったように、GW最後まで営業できるスキー場が記録的に少なくなる可能性があります。
シーズンを通じた降雪量は、平年の半分というところもあるものの、全般的には7割程度のところが多そうで、高温少雪傾向の起点となった2015/16シーズン以降では特別に少ないというわけではありませんが、雪の降り始めが遅く終わりが早かったことで、シーズンを通じた気温や降雪量の割にはハイシーズンが短かったと言えると思います。
今年の夏はエルニーニョの確率が60%ということで、それで冷夏になるならそれもいいとも思いますが、冬までには平常もしくはラニーニャになるなどして、これ以上の暖冬少雪にならないよう、平年並みなら十分ですが、できれば雪の降りだしが早く、3月から4月の気温が低めになってくれることを願うばかりです。