松糸道

 「松糸道」というのは、大町の道沿いで「計画見直せ」的な手書きの反対看板で存在を知りました。

 大町と糸魚川を結ぶ鉄道路線だから「大糸線」、大町付近で「松糸道」と言えば「松本と糸魚川を結ぶ道路」ということは分かります。

 高速道路のないこの区間、そりゃそういう計画はあるだろう、くらいに思っていましたが、スキーでよく使うエリア、いつからあるどういう計画なのか気になったので調べてみました。

 以下の情報はもっぱらウィキペディアからとなります。

 正式には「松本糸魚川連絡道路」。1994年に候補路線指定された当初は、中部縦貫道に予定されている波田IC(現在事業中)から、制限速度60~80㎞/h、全線4車線で計画されていました。全線4車線は何ともバブルです。

 と思ったら、この年に出された建設省通達での地域高規格道路の構造要件がそうだったからというだけのようです。

 その後、2003年に、現道の活用も可能なように構造要件が「概ね60㎞/h以上のサービス速度、車線数2以上、平面交差も可能、沿道アクセスも可能」などに緩和されたことで、現在は60㎞/h・2車線の計画。

 なるべく現道を活用する方向で進み、波田から安曇野ICまでは現道(長野自動車道)、安曇野から大町までも現道(高瀬川右岸道路)を基本とするが、長野道の安曇野ICから3㎞ほど北の、大きく右に曲がって川を超えて(長野道を走っているとほとんどわからないが)トンネルに入る手前に「安曇野北IC」を新設し、そこから右岸道路に接続する(ニチコン工場付近)までの4㎞ほどを整備する内容で、昨年、事業化されています。

 その先の長野県側は、大町・白馬・小谷の市街地区間はバイパスを含めて検討、市街地間は現道(国道)を活用となっています。

 新潟県側は、平岩から小谷方面は現道活用だが、糸魚川ICから平岩までは整備するとして、事業化やルート選定が進んでいます。

 この計画を見る限り、わざわざ「松糸道」と呼ぶほどのものでもないような内容に思われます。

 「見直せ」看板がいつの計画に対してどう反対しているのか分かりませんが、「これ以上道路を作る必要はない」ということかもしれません。

 確かに、松糸道が必要な感じはしません。

 ただ、安曇野北ICから右岸道路への接続路に関しては、スキー客の利便性向上は大きいように思います。

 安曇野IC出口信号での渋滞、そこからスイス村にかけてや重柳交差点右折での渋滞がなくても、スキー場まで5分程度の短縮になるでしょうし、そこが渋滞する混雑ピーク時の短縮時間は15分以上になりそうです。

 そうなると、安曇野IC出口のところや、そこから右岸道路までの道沿いの商業施設には大打撃かもしれませんが。