ゴーグル買い替え

 滑っていてゴーグルの中に雪がチラっと入ってきた。

 見ると、ゴーグル上部の通気孔のスポンジが劣化して取れてきていた。というのがもうかれこれ2,3シーズン前で、その頃から「次買うならこれかな」と目を付けていたのが、モンベルアルパインゴーグルHD。

 ゴーグルに求める機能には、眩しさ軽減、紫外線カット、雨雪風のガードなどがあるが、加えて、雲が厚い時の夕方などで雪面のうねりが見えにくい状態を何とかしたい、ということがある。レンズの機能によって、肉眼よりも見えやすくならないものかと。

 かつては偏光レンズがいくらかその役に立つかとも思ったが、どうやら光の乱反射が主要因ではないようで、肉眼に比べて大きな違いは感じられなかった。

 自分だけではなく世間的にもやはりそうしたニーズは多かったようで、「ハイコントラスト」をウリにしたゴーグルが5,6年前くらいから広がってきたように思う。

 各社が謳っているハイコントラスト化の技術はさまざまで、その効果がどれほどかは使ってみないと分からない。しかし新しい技術であることもあって安くても定価では2万円、実売価格で1.5万円などと値段が高かった。

 という中で、モンベルは8580円という価格で出していたので、これしかないだろうと。これまでAXEのゴーグルをネットで5千円程度で買って使ってきたこともあり、1万円を超えるものには手を出しにくかった。

 2,3シーズン前に雪が入りだしてからも使えるので使い続けていたが、完全にスポンジがなくなってバンバン入ってくるようになった。雨雪でなければ、暑いくらいのときなどむしろ通気性アップでよさそうなくらいなのだが、だとしても、もういい加減に雨雪時用のゴーグルが必要。

 ということで昨シーズン途中、アルパインゴーグルHDを買うべくモンベルのオンラインショップを見に行くと、HDに限らず見事に全品品切れ。

 1年中いつ見ても売られていたイメージだったが、店で聞いてみると、ゴーグルはやはり季節商品なので冬の終わりには売り切れるものであり、追加で入ってくることもないとのこと。単に売れ残っていただけだったか。

 夏になるとオンラインショップからHDの商品そのものが消えた。秋になれば出てくるだろうけど、品切れ表示ではなく完全に消えるということは、これはどうやら品番を買えて値上げされるパターンかもしれない、とは、このインフレの経済状況からも危惧していた。

 夏の終わりになって、品切れ(入荷予定)ではあるがオンラインショップに復活した。案の定、品番を変えて値上げされていたが、価格は予想を大きく超える11220円!何と3割以上の爆上がり!なんてこった!!

 1割とか千円くらいは仕方がないと覚悟していた。それならまだ1万円以下なので買うつもりでいた。通常のアルパインゴーグルは7590円から8800円へと16%ほどで、これでもちょっと大きいと思うのに、+2640円とはさすがに上げ過ぎではないか?

 1万円までは出しても11220円は出せない、ということではないのだが、安い時に買い損ねたという心理的なダメージが大きいため、改めて他のハイコントラストレンズのゴーグルの価格調査を行った。が、新品で11220円より安いものは見つからない。

 中古も視野に入れてヤフオクも見てみたが、ハイコントラストレンズでの絞り込みが難しい。

 どうしたものかと思ったら、amazonで5168円というのを見つけた。

 GIROのMILLIE AFでVIVIDレンズ搭載。来シーズンモデルにはもうなく、正規新品価格はネットで1.2万円程度。

 「並行輸入品」とのことだが、それにしてもなぜこんなに安いのか分からない。商品説明がどこぞかの楽天ショップからの丸写し(「楽天カード入会&ポイント利用の場合」などもそのまま)っぽいのも怪しいが、出荷も販売もamazonになっている。

 レディースモデルとなっているが、同型のメンズモデルがあって交換レンズは共通ということなので、デザイン違いなだけで大きさは同じよう。そのデザインも特にレディースっぽいわけではない。

 数日後、4847円へとさらに値下げされていた。値下げ前も値下げ幅も値下げ後の値段も半端だが、売れ残り処分ということで自動的に下げるようなアルゴリズムでもあるのだろうか。

 どうにもうさん臭さが拭えないが、amazonを信じてポチってみた。

 ちゃんとしたモノが届いた。

 どうやらいい買い物ができたようだ。

 しかし掘り出し物の探索中、一度は巧妙な詐欺サイトでポチりかけたのも事実。油断せず、馴染みのないサイトは素行調査を怠らず、気を付けねばならない。