ゴーグルのトレンド

 スノースポーツ用ゴーグルは、ハイコントラストに続いて、近年は周囲の明るさに応じて暗さの変わる調光レンズが流行っているよう。

 調光レンズというもの自体は昔からあったし、今もすごく安くなった感じでもないけど、その昔は高機能オシャレサングラスくらいだったのが、スノースポーツ用のゴーグルでも増えている。

 例えばゴーグルがメインではないモンベルでもラインナップされていて、調光タイプには「BC」の名前が付いている。おそらく「バックカントリー」で、山行きでは荷物を減らす必要性が大きいから、1つで全天候対応の調光タイプはそういう用途向けということだろう。

 だが一般的には、スノースポーツ用ゴーグルで売られているのは、そんなバックカントリーで荷物を減らすためとかではなく、ナイターや雪の時にはレンズ交換して使っていた(あるいは晴用と夜・雪用で2つ持って使い分けていた)人向けに、その手間を省くニューテクノロジー製品として売れている感じ。

 そりゃまあ調光の方が便利は便利だろうけど、厚曇りで微妙な凹凸が見えにくいのはゴーグルを外しても変わらず、可視光透過率はさほど影響しないというのが実感。

 調光機能は本来、自動車運転中のトンネルなどごく短時間で明暗差の激しい用途で利便性の高い機能であり、ゲレンデでの機能の必要性や優先順位としては、さらに何千円か出すほどには高くないと個人的には考えている。

 もしかしたら、使ってみたら思ったよりも感動的に便利なのかもしれないけど。

 

 ところで、昨日書いたモンベルアルパインゴーグルシリーズの「HDの値上げ幅が大きすぎる問題」について。

 実は、ゴーグル価格から交換レンズ価格を引いたフレーム価格が、昨シーズンはHDとPLだと3850円なのにBCでは6600円と品種によって大きな差があって、なぜだろうと気にはなっていた。

 品番変更となった来シーズンモデルは、その(計算上の)フレーム価格が5390円に統一されており、統一は全く合理的なことなのだが、おかげでHDの値上げ幅が大きくなってしまった。

 来シーズンモデルの交換レンズ価格は、通常のミラーレンズは据置き、PLは330円アップ、HDは1100円アップ、BCは1210円アップなのだけど、(計算上の)フレーム価格はHDでは1540円アップに対してBCは1210円ダウンとなっている。

 そのため、トータルのゴーグル価格は、BCはレンズの値上げとフレームの値下げが相殺して据置きだが、HDはレンズとフレームの値上げダブルパンチで2640円ものアップとなった。

 結果的にはナゾにお買い得な品をゲットできたからよかったけれど、「待っていれば安くなる」というデフレマインドを払拭して、「欲しい物は欲しい時に買っておかないとどんどん高くなる」というインフレマインドに切り替えなければ。