3年目のアースホッパー

 アースホッパー3年目となる2023/24シーズン利用分の内容と早割販売開始が発表されました。

 リフト券以外のグリーンシーズンの利用は増えて充実しているようですが、リフト券利用については、スキー場数は変わらないものの大手の撤退が目立ち規模縮小となっています。

 今回対象スキー場でなくなったのは、札幌国際、ニセコアンヌプリ、青森スプリング、パルコール嬬恋、神立、栂池、ハチ・ハチ北、の7か所(8スキー場)です。

 2年目に消えた五竜・47と車山も含め、どこも「なぜこの企画に参加した?」と思うような、地域を代表する人気ゲレンデばかりです。コロナ禍にあってとりあえず参加してみたものの、メリットが薄い(なくなった)と判断されたのでしょう。

 代わって新規参加となったのが、名寄ピヤシリ蔵王ライザ、蔵王すみかわ、会津高原南郷、タングラム、白馬コルチナ・乗鞍、あわすの、の7か所(8スキー場)です。どこも各地域の中堅どころの人気・規模でしょうか。

 価格については、昨年は早割発表時の通常価格が実際の発売時にスタンダード(計16回利用可)で1割、アンリミテッドでは2割の大幅値上げがあり、早割価格が同程度以上値上がりするのは避けられないとは思っていましたが、スタンダード・アンリミテッドともに33%値上げと、思った以上の幅での値上がりとなりました。

 1スキー場2回までとはいえ、1年目の29,800円で総回数無制限というのはさすがに安すぎ、コロナ禍ならではの破格設定だったと思われ、昨年の計16回までで早割29,800円、無制限45,000円でもまだ割安感がありました。

 昨年は通常価格が、当初発表のスタンダード35,000円が実際の発売時には38,800円に、無制限が49,999円から60,000円へと上げられたので、今年は通常価格は据置きか数千円程度の値上げとして、早割はスタンダードで3.5万円前後・無制限で5万円台前半程度を予想していたのですが、それぞれ早割が39,800円・59,000円、通常が42,800円・65,000円となりました。通常価格の値上げ幅はまだ想定内ですが、早割は割引率縮小で予想より高かったです。

 無制限がスタンダードの1.5倍程度というのは変わりませんでした。無制限にすることでスタンダードよりも1回あたりを安くするには、スタンダードの1.5倍となる24回の利用が必要です。一般的な行動範囲で考えると、首都圏在住の人以外にとっては無制限のハードルは引き続き高いと言えそうで、早割でも5.9万円となると躊躇する人が増えそうです。

 スタンダードに関しては、16回フルに使えば、昨年は早割なら1回2千円以下だったのが、今年は約2500円となります。昨年は当日1日券の値上げが大きく、今年も昨年ほどではないでしょうが引き続き値上げ(昨年値上げを見送ったスキー場の値上げや、昨年小幅値上げだったところの2年連続値上げ)が見込まれる状況であり、その中で2500円というのは早割1日券と比べても十分に安いのですが、4万円の出費となるとシーズン券と比較した時に微妙になってくるようにも感じます。

 昨年は早割発表時以降、8月に3か所、9月に3か所、10月に2か所の計8か所の追加があり、うち3か所は1年目参加スキー場でしたので、今のところ消えている7か所の復活や新規追加の可能性はあると思われ、期待したいと思います。