野沢温泉スキー場

 今シーズン、スキー場に訪日外国人客が来ないことは決定的。

 これをうけて野沢温泉スキー場は今シーズンの客数目標を、雪不足にコロナ打ち切りで大幅減となった昨シーズンの34.2万人からさらに下げた31万人としている。

 これはバブル期以降最少だった2010/11の震災シーズンの31.5万人を下回って最少更新となる水準。

 でも実際、2年前には42.1万人まで増えたといっても、外国人客が13万人と3割を超え、国内客は30万人をきっており、国内客31万人は雪不足前の2014/15シーズンに近い数字。

 まずは順調に雪が降るのが前提だろう。そのうえで、この5年の雪不足で市場全体が縮小しているおそれや、コロナ禍での旅行自粛や高速バス不振というネガティブ要因を、アウトドアレジャーの堅調さやGoToトラベルの追い風、そこにゴンドラリニューアルというポジティブ要因でどこまでカバーできるかだが、国内客31万人という目標は、現実的かつチャレンジングな設定かもしれない。

 新・長坂ゴンドラは急ピッチで工事が進められているが、そんなギリギリで大丈夫なのだろうか。ここからは雪も降ってくるのに。

 コロナ禍の影響で工事開始が遅れたのかもしれないが、例年11/23前後としているオープン予定が今年は12/12なのも工事が間に合わないからだろう。

 このゴンドラ、3129mを約8分で結ぶということだが、だとしたら単純計算で6.5m/s、乗降時の減速を考慮すると運転速度は7m/s必要。

 だが実際には6m/sということなので(それでも十分速いのだが)、少なくとも8分40秒、扉が閉まってから開くまでだと9分掛かると思われ、「約8分」と宣伝するのはいかがなものかと。

 山麓駅は従来駅のすぐ隣だが、山上駅は従来駅の奥で、標高差が従来から11m大きくなっている。上の平クワッド降り場と同じ高さで、やまびこクワッドに滑り込むのに登る必要がなくなっているはず。

 ゴンドラは通常12秒間隔のものが多いが、これは10人乗りなのに輸送能力2400人/hなので15秒間隔。12秒間隔・8人乗りと同じ輸送能力となる。

 旧ゴンドラは立ち乗り12人定員に混雑時でも8人程度で乗ることが多かった(板持ってるとそれくらいで一杯になる)ので、速達性・快適性は大幅に向上するが、輸送能力は同程度で混雑緩和にはならなさそう。