ski考察

皆川氏の発言に思う -5

NumberWebの「NSBC補講Ⅳ 皆川賢太郎のスキー革命論」の2018/11/29「一年じゅうスキーができる国をつくる。皆川賢太郎が考える屋内施設の価値」より。 「私は365日滑ることができる環境を用意しなければ、スキー産業は停滞すると考えているのです。」 これは…

皆川氏の発言に思う -4

NumberWebの「NSBC補講Ⅳ 皆川賢太郎のスキー革命論」の2018/11/29「一年じゅうスキーができる国をつくる。皆川賢太郎が考える屋内施設の価値」より。 「メーカーとユーザーがしっかりとコミットし、メーカー側は(道具の)機能を十分にユーザーに感じてもら…

皆川氏の発言に思う -3

NumberWebの「NSBC補講Ⅳ 皆川賢太郎のスキー革命論」の2018/11/29「一年じゅうスキーができる国をつくる。皆川賢太郎が考える屋内施設の価値」より。 「一方、スキーやスノーボードは道具を揃えなければなりません。板、靴など、金額にして10万程度。決して…

皆川氏の発言に思う -2

NumberWebの「NSBC補講Ⅳ 皆川賢太郎のスキー革命論」の2018/11/29「一年じゅうスキーができる国をつくる。皆川賢太郎が考える屋内施設の価値」より。 「インドア施設といえばザウスを思い出される方も多いと思います。長さ500m、幅100mのゲレンデでしたが、…

皆川氏の発言に思う -1

皆川賢太郎氏、今年になってからはウェブメディアでの露出が減っている気がする。スキー未来会議のフェイスブック更新もすっかり止まっているし。 と思って皆川氏自身のフェイスブックを見たら、5/24に「マネージメント事務所を辞めた事で『スキー未来会議』…

スキー客数、下げ止まらず?

バブル期のブーム(90~95年度)が去って以降、客数(特殊索道(リフト)輸送人員数)は、暖冬雪不足の翌年のリバウンド(98年度、07年度)以外は前年比で減り続け、そのリバウンドも2年前を超えることはなく、11年度(11/12シーズン)は前年の震災の影響か…

3月のスキー人気低下

今般、大手資本傘下のスキー場は人工降雪機を増強してシーズンインの早期安定化を目指し、頑張って雪運び・雪寄せしてシーズン延命を図るようになっている。 それに対して、ローカルゲレンデは最初から3月1週目週末までを営業予定期間にするようになってきて…

気候変動

酷暑や暖冬になると「地球温暖化」が引き合いに出されることが多い。平均気温が上昇しているのは確かで、二酸化炭素濃度が急上昇しているのも確か。相関関係はみられるが、因果関係があるのかの科学的断定は難しい。が、人為的な温暖化ガス排出が気温上昇の…

参加人口がそんなに重要か?

皆川賢太郎氏がスキー産業の課題として「スキー人口の正確な把握ができていない」ことを挙げていることを以前に書いたが、ゴルフについても同様の意見がされていた。 「1年でゴルフ人口3割減? レジャー白書の真偽を問う」というタイトルで、レジャー白書の…

マックアース -6

(前回から続く) スキー場へのアクセスが世界屈指というのは、諸外国では大都市圏から半日~丸1日かかるところが、日本では2~3hあれば行けるということだろうが、諸外国では1~2週間の休暇を取るのが一般的だが、日本では日帰りか1泊がほとんどということ…

マックアース -5

(前回から続く) 「ウインタースポーツの参加率」が35%というのは、いかにスイスとはいえ高すぎなのではないか。スキー場へのアクセスのしやすさは日本もスイスも世界屈指なのだとしても、高温多湿の気候だったり都市への人口集中だったりと、ウインタース…

マックアース -4

(前回から続く) マックアースは、兵庫県のスキー場の食堂を出発点に、宿を学校団体向けに特化することで成功した会社。資金力があるわけではないので大規模な設備投資はできないし、したことがない。できるのはオペレーションの改善、それも成功体験といえ…

マックアース -3

(前回から続く) 雪不足が2年続いたことによるスキーからの客離れについては、マックアースの一ノ本社長もブログで、「昨年までの2年の暖冬によるマーケットのシュリンク。滞在時間の短縮傾向で再生ハードルは毎年たかくなっています。3年前ならいけると思…

マックアース -2

マックアースが撤退した13のスキー場の後の2つは、指定管理を3年だけ受託した北海道の今金町ピリカと、指定管理受託を契約途中の2年で解除した徳島の井川腕山。 井川腕山は、愛媛で石鎚スキー場を運営している石鎚登山ロープウェイが指定管理を引き継いで営…

マックアース -1

昨シーズンから今シーズンにかけて、運営管理者の変わったスキー場が多い。15/16、16/17と2シーズン続いた雪不足で耐え切れなくなったところが続出しているのか。 マックアースがまとめて手放したことが大きいのだが、マックアース以外も含めて、買い手なり…

スキー未来会議 #3 -4

(前回から続く) 第2部では、3名のパネリストがスポーツにおけるITの活用事例を紹介している。 楽天の杉浦氏は、野球場の売店などをキャッシュレス化することにより、現金でのやりとりが減り効率的になっていると、スポーツを興行化するうえでのキャッシュ…

スキー未来会議 #3 -3

(前回から続く) リフト券のチケットレス化については、個人的には、skilineのように、いつ・どのリフトに乗ったかのログを提供してもらえると嬉しいし、システム的にはすぐできるはず(というか事業者側はそれが導入目的のはず)なのだが、志賀高原がskili…

スキー未来会議 #3 -1

第3回は2017年11月に「スキー産業活性化ビジョン」「ICT、IoTによるスキー産業革命」のテーマで開催された。 「スキー産業活性化ビジョン」は皆川氏がスキー産業の現状を語り、「ICT、IoTによるスキー産業革命」ではITジャーナリストの井上晃氏、楽天株式会…

スキー未来会議 #2 -5

(前回から続く) スキー客が勝手に見つけ出した(埋もれていた)価値としては、バックカントリー(サイドカントリー)スキーがあるかもしれない。 パウダースノーやシャンパンスノーといった呼び名で雪室の良さをアピールすることはバブル期からあったが、…

スキー未来会議 #2 -4

(前回から続く) それとも、「過去にしがみついたプロダクトアウト前提のマーケティング」の要点は「プロダクトアウト」よりも「過去にしがみついた」にあるのだろうか。だとしても、これは何を指しているのだろう。昔から変わり映えしないもの。例えばゲレ…

スキー未来会議 #2 -3

(前回から続く) ゼビオの諸橋氏は、バブル期以降のスキー産業市場の落ち込みについて、「かつてのスキーブームの時は、スキーを楽しむには非常にストレスになる事が多いにも関わらず「また来たい!」と思わせる価値提供ができていた時代だった。しかし、時…

スキー未来会議 #2 -2

(前回から続く) 続く『スキー産業のリアルな今と未来~小売りから見えるウインター産業の実態』では、スポーツ庁民間スポーツ担当の由良氏、ゼビオホールディングス代表取締役の諸橋氏、クロススポーツマーケティング(ゼビオグループ)代表取締役社長の中…

スキー未来会議 #2 -1

第2回のスキー未来会議は、2017年5月19日に、『インバウンド』と『小売りから見えるウインター産業の実態』というテーマで開催された。 『インバウンド』では「スキーリゾート、最新状況分析」として、第1回に続いて観光庁の蔵持氏と、日中スノー産業交流協…

スキー未来会議 #1 -5

(前回から続く) 「スキー場の数は適正か否か」というテーマ設定がかなり乱暴な感じがするが、バブル期比較での市場縮小を嘆くばかりの業界に一石を投じるためのものなのだろう。 縮小しはじめてかれこれ20年以上。市場経済原理が機能していれば、淘汰が終…

スキー未来会議 #1 -4

(前回から続く) 「スノーリゾート地域の活性化推進会議」の第4回会議(2018年6月1日)で観光庁が参考資料として提示した「海外スキー市場に関するデータ整理」では、リフトが5基以上あるスキー場が中国に84箇所となっているが、これもあやしい。同会議での…

スキー未来会議 #1 -3

(前回から続く) スキー場数の統計資料になりうるものとして、文部科学省が5~7年ごとに行っている「体育・スポーツ施設現況調査」というものがあるが、教育委員会へのアンケート調査ということからか、1980年調査で全国に769箇所、1985年調査では1669箇所、…

スキー未来会議 #1 -2

(前回から続く) 第1部では、雪マジを立ち上げた加藤氏が今後のインバウンドについて、 「オーストラリアの方がスキーをしに来ているというイメージが強いですが、全体の1.9パーセントほどです。実際は、中国や韓国、タイといった東・東南アジアの人たちが…

スキー未来会議 #1 -1

皆川賢太郎氏が2016年10月に第1回を開催し、2017年11月の第3回まで開催されている「スキー未来会議」(第3回終了時に「第4回は来年5月に開催予定」とされていたのが、その後なんの告知もなく開かれなかったのが気になる)。 皆川氏によるとその目的は、 ・20…

ザウス的屋内ゲレンデについて -5

(前回から続く) 屋内ゲレンデはドバイにもあるし、スペイン・イギリス・オランダ・ベルギー・ドイツ・リトアニア・ロシアなどにもある。ドバイはもちろん、スペイン(マドリード)なども冷涼な気候ではないし、オランダやドイツのものは首都などの大都市近…

ザウス的屋内ゲレンデについて -4

(前回から続く) ザウスは11月が一番混雑し、9月から12月にかけてが繁忙期で、1月から3月が閑散期だったというが、それはあくまで「ホンモノの代わり」であってホンモノとは別の独自の価値を提供できなかったからとも言えそう。 当初のライト層狙いというと…